今回は Microsof MVP Code of Conduct について。code of conduct とは「行動規範」のこと。Microsoft が MVP に最低限守って欲しいことを行動規範という形で公開しています。 Microsoft’s Expectations for Most Valuable Professionals (MVPs) aka.ms/MVPcoc 今回はこの内容を改めて考えてみたいと思い、日本語に訳してみました。 こちらのリンクからダウンロードが可能です ⇒ PDFダウンロード 注意:私が勝手に翻訳したものですので、あくまでも本物は上記の URL にてご確認ください。 ここから先はダウンロードしたファイルを開いて、一読してから読み進めていただければ幸いです。 まずは冒頭「Microsoft MVP は技術のエキスパートで、情熱をもってそれぞれのコミュニティに自身の知識を共有する人です。そして MVP アワードは、そういった突出したコミュニティリーダーへ私たちマイクロソフトが感謝を伝える方法です。しかしながら、広くコミュニティに広めることができる優れた技術者である、というだけでは十分ではありません。Microsoft はMVP に MVP Program の内外で他者とかかわる際にはいつでも、敬意と抑制を持って行動することによって、Microsoft の価値観の模範となり、コミュニティの精神を前向きに示すことを期待しています。簡単に言えば、個人の性格とリーダーシップは、私たちにとってとても重要なことです。 このマイクロソフトの最低限の期待の要約は、MVP プログラムへの参加を検討している個人および一般の人々に、MVP のコミュニティに対して提示した基準を提供することを目的としています。」 上記で私がとても好感を持てるのは、Microsoft という世界的な IT の会社が「技術だけじゃダメだよ!」って明言していることです。「技術的に優れていることはもちろんのこと、その上で他者に対して、敬意と抑制を持って行動してください。個人の性格とリーダーシップが Microsoft にとってとても重要なことです」と言い切っているのは、とても素晴らしい事だと思います。 技術と人間力、双方を行動規範で求めているのは、とても誇らしいと感じます。ですので、MVP としては、何か行動を起こす際に、襟を正して、ちゃんとしなきゃと、常に一歩立ち止まって考えることができます。 また一方で、こういう行動規範が存在するということが何を意味しているのか? これを考えることも、また大事なのだと思います。 「え、過去に何かあったの?」 知りませんw それはわかりませんが、僕なりになぜこういうものがあるのだろう?と考えてみたところ、人は何かしら他者より優位に立ったり、特権を与えられると思うと、望ましくない行動を取ってしまう可能性があるということを示唆しているのではないでしょうか?(本当は純粋な感謝が送られているだけに過ぎないのですが…) 米国のいち民間企業がこういうものを用意しているということは、古今東西、人間というのはそういう性を持っているのだ、と言われているように感じます。 「誰にでも起こりえることだから、気を付けようぜ!」 ってことですね。 MVP への 9 の期待続いて Microsoft が MVP に最低限期待することが 9 個記載されています。期待と書きましたが、実際には禁止 9 か条です。
上記を見ると 「え?そんなの当たり前じゃん」 って思う方もいるでしょう。 「いや、Microsoft に言われなくても、そんなのやらないよ!」 っていう人もいるいるかもしれません。 そう、その通りなのです。現代社会において、当たり前のことしか書かれていません。 でもね、当たり前のことをちゃんと書く、というのがやはり大事なのでしょう。 詳細は日本語化した PDF をご覧いただきたく思うのですが、特に 4.説明責任 がきちんと記載されていることは、やはり身が引き締まるところです。 そして、最後はホットラインの提供最後は実に現代っぽいのですが、きちんとホットラインが用意されています。しかも MVP だけにではなく、すべての人に提供されています。 「オンラインオフラインに関わらず、違反行為に気付かれた場合は、MVPグローバルサポート ([email protected]) に報告してください。」 原文では "If you become aware of a conduct violation on or offline, you are encouraged to report it to MVP Global Support." と主語が you になっていて、このページがサインイン不要で一般に公開されていることから、この you はすべての人ということになります。つまり、このページを見ている「あなた」ということです。MVP だけではないということを意味していると考えられます。ですので、上記に反するような違反行為に気付いたら、誰でも教えてくださいと言っているのです。従って、MVP はやはり襟を正して、きちんと振る舞うことが求められていることになります。 まとめこの Code of Conduct で求められているのが、MVP に相応しい人物像ということになります。でも、MVP 審査に面接などはありません。従って、受賞して、MVP でい続けたいなら、守る必要があります。ですが、内容を読むと、これは MVP だからとかは関係なく、人として守るべきものだというがお分かりいただけると思います。
私も MVP のひとりである以上、常に意識をしていきたいなと、いま一度強く思うところです。 最後までお読みいただき、ありがとうございます。もし共感頂けたのであれば、この素晴らしい行動規範を胸に楽しくコミュニティ活動に参加していただけたら、幸いです。
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AuthorYugo Shimizu 株式会社セカンドファクトリー在籍。アーキテクト。主にマイクロソフト系技術を使っております。C#、.NET、SQL Server 等。最近は Power BI や IoT, Web API 等に興味あり。
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10 月 2020
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